2025年5月8日

Agent modeでのProject Rulesについて(ハルシネーションに注意)

質問のプロンプト

cursor project rulesでプロジェクトの技術選定に目的やライブラリの使い方の思想を記述してます。 cursorのagentは上記の内容をどれくらい理解して、自身の行動に影響を与えるのかな?


回答(Grok3)

CursorのProject Rules(rulesディレクトリ)は、プロジェクト固有のコンテキストやガイドラインをAIに提供し、コード生成や提案の品質を向上させるための仕組みです。技術選定の目的やライブラリの使い方の思想を記述した場合、CursorのAgent(特にChatやComposerモード)がどの程度それを理解し、行動に反映するかは以下のような要因に依存します。

1. Project Rulesの理解度

  • 内容の明確さと構造: CursorのAgentは、Project Rulesに記述された内容を自然言語処理(NLP)を通じて解釈します。明確で具体的な指示(例:「Reactでは関数コンポーネントを使用し、クラスコンポーネントは避ける」「ライブラリXのバージョンYを使用し、Zメソッドを優先する」)は、AIがより正確に理解し、従う可能性が高いです。曖昧な記述(例:「モダンなライブラリを使う」)だと、意図が反映されにくい場合があります。
  • モデル依存: CursorはClaude 3.5 SonnetやGPT-4oなどの基盤モデルを使用します。これらのモデルの文脈理解能力は高いですが、複雑な思想や抽象的な目的(例:「ユーザビリティを最大化する設計思想」)は、具体的なコード例やルールがないと解釈がブレることがあります。
  • コンテキストの保持: Project Rulesは、ChatやComposerの対話ごとに参照される「永続的コンテキスト」です。記述内容はセッション間で一貫して考慮されますが、ルールの優先順位や詳細度によっては、AIが部分的にしか反映しない場合もあります。

2. Agentの行動への影響

CursorのAgent(特にComposerのAgentモードやChat)は、Project Rulesを以下のように行動に反映します:

  • コード生成(Composer):

    • 技術選定のルール(例:「バックエンドはNode.jsとExpressを使用」)が記述されている場合、Composerはこれに従い、指定された技術スタックに基づいたコードを生成します。たとえば、PythonではなくJavaScriptでAPIエンドポイントを提案する。
    • ライブラリの使い方の思想(例:「Reduxは状態管理に使用せず、React Contextを優先」)が明記されていれば、関連するコード生成時にその思想を優先します。ただし、思想が抽象的すぎる場合(例:「シンプルさを重視」)、AIは一般的な解釈に基づいて行動し、期待と異なる結果になる可能性があります。
    • Agentモードでは、プロジェクト全体のコンテキストを解析し、ルールに基づいて積極的にコードを編集・提案します。たとえば、ルールで「TypeScriptの型安全性を厳格に保つ」と書かれていれば、型定義を徹底したコードを生成します。
  • コード理解と質問応答(Chat):

    • Chatモードでは、Project Rulesを参照してコードベースの探索や質問への回答を行います。たとえば、「このプロジェクトのデータ取得方法は?」と聞くと、ルールに「APIリクエストにはAxiosを使用」と書かれていれば、それに基づいた回答やコード例を提供します。
    • 思想に関する質問(例:「なぜこのライブラリを選んだ?」)に対しては、ルールに記述された目的や思想を要約して回答する可能性があります。ただし、思想が長編で複雑な場合、AIは簡略化して解釈する傾向があります。
  • エラー修正やリファクタリング:

    • ルールに「特定のライブラリのメソッドを避ける」といった指示があれば、エラー修正やリファクタリング時にその指示を考慮します。たとえば、「jQueryは使用せず、Vanilla JSを優先」と書かれていれば、jQuery依存のコードをVanilla JSに書き換える提案をするでしょう。

3. 影響の限界と注意点

  • ルールの優先度: Project Rulesは重要ですが、ユーザーの直近の指示(プロンプト)やコードベースの実際の構造が優先される場合があります。たとえば、ルールで「Vue.jsを使用」と書かれていても、既存コードがReactベースだと、AIはReactに合わせて行動する可能性があります。
  • 記述量と詳細度: ルールが長すぎる(数千トークンを超える)場合、AIがすべての内容を均等に考慮するのは難しく、頻出キーワードや冒頭のルールに偏る傾向があります。簡潔かつ優先度の高いルールを冒頭に書くのが効果的です。
  • 思想の解釈: 技術選定の目的やライブラリの思想が哲学的・抽象的(例:「エレガントなコードを目指す」)だと、AIは具体的な行動に落とし込むのが苦手です。思想を具体的なルール(例:「関数は単一責任原則に従い、1つにつき10行以内に収める」)に変換すると効果的です。
  • モデルの限界: 最新のモデル(Claude 3.5 Sonnetなど)は優れた文脈理解力を持つものの、プロジェクトの深い文化的背景や暗黙知は理解しにくいです。たとえば、「このライブラリはチームの過去の失敗から選定された」といった背景は、明示的に記述しない限り反映されません。

4. ベストプラクティス

Project Rulesを最大限活用し、Agentの行動に影響を与えるには以下の方法が推奨されます:

  • 具体的なルールを書く: 「React Hooksを優先」「AxiosでHTTPリクエストを行う」といった明確な指示を記述。
  • コード例を添付: 思想を伝えるために、望ましいコードスニペットやアンチパターンをルールに含める(例:「このように書かない: [悪い例]」)。
  • 優先度を整理: 重要なルールを冒頭に、補助的なルールを後ろに配置。カテゴリ(例: 技術選定、コーディング規約、ライブラリ使用)に分けて整理。
  • 定期的な更新: プロジェクトの進化に合わせてルールを更新し、不要なルールを削除。
  • チートシート活用: よく使うライブラリやコマンドをルールにまとめ、AIが素早く参照できるようにする。
  • 検証とフィードバック: 生成されたコードや提案を確認し、ルールが意図通り反映されていない場合は記述を調整。

5. 具体例

仮に以下のようなProject Rulesを記述したとします:

# 技術選定の目的
- フロントエンドはReactを使用し、軽量かつ再利用可能なコンポーネント設計を目指す。
- 状態管理にはReact Contextを優先し、Reduxは使用しない(シンプルさと学習コスト削減のため)。

# ライブラリの使い方の思想
- Axiosを使用し、すべてのAPIリクエストに共通のエラーハンドリングを適用。
- 例: `axios.get('/api/data').catch(handleApiError);`
- テストにはJestを使用し、各コンポーネントに少なくとも1つの単体テストを書く。

Agentの行動例:

  • Composerで「データ取得コードを生成して」と指示すると、Axiosを使ったコード(例:axios.get('/api/data'))を生成し、ReduxではなくContextを使った状態管理を提案。
  • Chatで「状態管理の方法を教えて」と聞くと、ルールに基づき「React Contextを使用してください」と回答し、Reduxには言及しない。
  • リファクタリング時に、ReduxのコードをContextに書き換える提案を行う。

6. 結論

CursorのAgentは、Project Rulesに記述された技術選定の目的やライブラリの使い方の思想を高いレベルで理解し、コード生成、質問応答、リファクタリングに反映します。ただし、理解と行動への影響は、ルールの具体性、記述の構造、モデルの限界に依存します。明確で簡潔なルールを記述し、コード例や優先度を整理することで、Agentの行動を意図した方向に強く導けます。定期的にルールを見直し、実際の生成結果を確認しながら調整するのが効果的です。

もし具体的なルールの例や、特定の技術スタックでの挙動について深掘りしたい場合は、教えてください!

回答(Chat GPT 4o)

とても良い質問です。 結論からいうと、cursorproject rules に記述した内容が agent の行動に与える影響の範囲は、記述内容の「具体性」と「actionable(実行可能性)」に大きく依存します。

以下、詳しく解説します。


🎯 1. cursor agent はどこまで理解できるのか?

project rules に書いた内容は、cursor agent にとっては ✅ "行動指針" や "制約条件" を定義した追加プロンプト として読み込まれます。

  • 基本的には、自然言語ベースのルールとして読み取ります。
  • ルールが 「実装レベル」や「具体的な禁止・推奨事項」 であれば比較的忠実に従います。
  • 逆に、抽象的・理念的(哲学的)な内容や意図解釈が必要な文章は、あくまで「補助的な情報」として処理され、行動への直接的影響は限定的です。

📝 2. 具体例: どのような記述なら強く反映されるか

記述のタイプ影響の強さ
ルール型・禁止/推奨事項強いReactではクラスコンポーネント禁止。必ず関数コンポーネントを使用する。
具体的な使用法・手法指示強い必ず tailwindcss variants の tv 関数を使って style を定義する。
⚠️ 理念・目的記述弱い私たちのプロジェクトでは保守性を第一に考える。
⚠️ 抽象的な思想・目的非常に弱いこのプロジェクトは美しいコードを目指す。

つまり: 👉 「具体的にどうすべきか」が書いてある場合は強い影響を与える 👉 「何のために」「どんな思想で」という抽象度が高い場合、agentの行動はあまり変わらない


🤖 3. agent における project rules の利用イメージ

project rules は ✅ エージェントが「プロンプトの背景知識」として利用 ✅ 実際のプロンプト処理で「ルール違反を防ぐための条件」として使用 されます。

しかし、エージェントは「意図」や「目的」を直接解釈して「推論・翻訳」するAIではなく、あくまで 「あなたの行動ガイドを命令形式で読むAI」 に近い挙動をします。


🏗 4. 行動に強く反映させたいなら?

もし「思想や目的」を行動に反映させたい場合は、 ✅ 思想→具体ルール に翻訳して書く具体例やアンチパターン、コード例も添える が重要です。

たとえば:

❌ 目的だけ書く

このプロジェクトは tailwindcss variants を利用して一貫性のあるスタイリングを目指します。

✅ 行動ルールに落とし込む

このプロジェクトでは必ず tailwindcss variants の tv 関数を使用してください。
コンポーネント内に直接 `className` に文字列でクラスを渡す記述は禁止します。
例: ✅ tv({ … }) を使用する  ❌ className="text-red-500" は禁止

→ このように書くと、agentの行動に直結する効果が出ます。


🏁 まとめ

  • project rules は agent の「行動指針」としてプロンプトに組み込まれる。
  • 抽象度が高い思想・目的記述は、agentの行動にはほとんど影響を与えない。
  • 具体的・命令形式・実装例を含むルールは、行動に強く影響する。
  • 思想・目的を反映したいなら「それをどう実装に落とし込むか」の具体化が必要。

もし「この思想や目的を agent の行動に反映させたいけど、どう具体ルールに落とすべき?」というテーマがあれば、ぜひ教えてください!一緒に考えます 💪✨