2025年8月31日

デザインシステム構築手順

ステップ1:基礎を築く(Lay the ground­work)

まずは「なぜデザインシステムが必要なのか?」をしっかり定義します。

  • 製品にプラットフォーム間での一貫性の欠如があるか?
  • 手作業による更新に時間がかかっているか?
  • デザイナーと開発間のコラボレーションに齟齬やコミュニケーションの摩擦があるか?
  • 新メンバーのオンボーディングが非効率になっていないか?

これらの課題に明確に答えられるようにするのがスタートです。 さらに、成功の指標(例えば「UIの一貫性が改善された」「開発工数が10%削減された」など)を事前に定めておくことで、その後の効果検証が可能になります。(Figma, Figma)


ステップ2:基盤を定義する(Define your foun­da­tions)

目的が明確になったら、次は基盤――デザインシステムの「骨格」です。

  • 体系的な構成(デザイントークン、技術仕様、ドキュメント、原則など)を整えます。
  • コンポーネントライブラリパターンライブラリを分けて考えると、設計も実装も整理しやすくなります。(Figma)
  • 小規模チームならミニマムな構成、大規模ならより包括的に設計するなど、チーム規模・目的に応じたスコープ設定が重要です。(static.figma.com, Figma)

ステップ3:Figmaで構築(Build your design system in Figma)

ここから実装フェーズ。実用的で洗練されたビジュアルと実装に向けた設計を進めます。

  • Figma上でコンポーネント化し、VariantやAuto Layoutなどを使って柔軟性を保ちながら構築。
  • デザインと開発の橋渡しとして、Dev ModeやCode Connectを活用してコードスニペットやリンクを整備するのも推し。(Figma)

ステップ4:整備されたシステムを維持し拡張(Maintain & evolve)

仕組みが整ったら、あとは継続的な改善を。

  • ドキュメントを常に最新に保つ仕組みを組み込みましょう。たとえば、「新コンポーネント追加=ドキュメント追記必須」などのルール化です。(Figma)
  • 専任のコアチームを設けるのも◎(例:デザイナー3名+開発者5名など)。コミュニティ(社内)によるフィードバックループも一緒に育てると効果的。(Figma)

ステップ5:効果を見える化する(Measure the impact)

ただ作って終わりじゃモッタイナイ。利得も数字で語れると最高です。

  • 利用頻度、使われてないコンポーネント、ドキュメントへのアクセス数、切り離し(detachment)/スタイルオーバーライドの有無などを定点観測。(Figma)
  • FigmaのLibrary Analytics(2025年2月から導入済)を使えば、変数やスタイルの使用状況もリアルタイムに把握可能。(Figma)
  • 実例では、デザインシステム活用でタスク速度が最大34%向上したケースも。たまには自分たちを褒めてあげましょう。(Figma)

要点まとめ(手順サマリー)

  1. Whyを明確に:課題と成功指標を言語化
  2. 基盤を決める:トークン・コンポーネント・パターンの整理
  3. Figmaで作る:実際にコンポーネント+Dev Modeで実装まで見据える
  4. 運用体制を整える:ドキュメントの継続更新とコミュニティ化
  5. 効果を測定:活用状況や改善インパクトを定量化

デザインシステムはただのUXの美化じゃなく、エンジニア&デザイナーの共通言語として、チーム全体を効率と品質で底上げするパワーツール。ぜひ「Why」→「What」→「How」→「Maintain」→「Measure」の流れでやってみてください。

フロントエンドエンジニア目線でのツール統合やコード生成のTipsなども必要あれば、次~どんどん深掘りしていきましょう。